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被災地から愛を込めて世界へ キセキの心の復興プロジェクト 未来予想図実行委員会

被災地から愛を込めて世界へ キセキの心の復興プロジェクト 未来予想図実行委員会

地震時の精神的ケア

新潟県中越地震を体験した子どもの精神的ケアについて
新潟県児童相談所

お父さん、お母さんへ
大地震で大変な被害に遭われ、さらにいまだにきわめて不自由な生活を送られておられるご苦労をお察し申し上げます。
大人でも耐えづらいこの様な体験は,子ども達にはもっと大きな心の痛手となっています。
被災によって心に傷を受けた子どもには、精神的なケアが必要です。子どもと接する場合には次のような点に気をつけてやってください。

○子どもに安心感を与えるように努力する。言葉だけではなく抱きしめたりするのも良い。
○子どもが悲しみや恐怖の感情を話すようなら、十分に聞いてやる。恐怖の体験を思い出して、パニックになっているようなら、災害時と今は違うという事を子どもが理解できるように時間をかけて話す。
○24時間、子どもを独りぼっちにしない。
○他の子どもとよく遊ばせる。
○年齢によっては、手伝える事があれば手伝いをさせ、自分が役に立つ存在として実感させる。
○また、子どもが以下のような状態になり、それがいつまで続くとか、段段ひどくなるようでしたら、ためらわずにご相談ください。専門家が相談に応じます。

○突然不安になったり、興奮する。
○突然現実にないようなことを言い出す。
○必要以上におびえたり、敏感すぎる。
○落ち着きがなくなったり、集中力がなくなる。
○表情の動きが少なく、ボーっとしている。
○引きこもって周りの人との関わりがなくなる。
○眠らない。
○繰り返し怖い夢を見る。
○著しい赤ちゃんがえりがある。
○自分が悪いからこんなことになったとか、あれこれ心配しすぎる。
○頭痛、腹痛、吐き気、めまい、頻尿、夜尿など体の症状や体の一部が動かなくなったり、時には意識がなくなり倒れるなどの症状がある。

こころのケアホットラインフリーダイヤル 0120-913-600
専用電話 025-281-5773
受付時間 毎日午前8時30分~午後10時
被災後のこころの健康に関する相談に、こころのケアの専門家が相談に応じます。

災害後、お子さんに次のような症状はありませんか?
被災した子どもさんの保護者の方へ

表情が少なくボーっとしている事が多い。
話をしなくなったり、必要以上におびえている。
突然興奮したり、パニック状態になる。
突然人が変わったようになり、現実にないことを言い出す。
そわそわして落ち着きがなくなり、少しの刺激でも過敏に強く反応する。
イライラしていて暴れたりする。
吐き気や腹痛、めまい、頭痛、頻尿、おねしょ、眠れない、体の一部が動かないなどの症状を強く訴える。
今まで、言う事を聞いていたのに反抗をする。または、逆に急に素直になってしまった。
これらの症状がある場合は、非常に強い恐怖の体験をした時に起こる、心が撹乱した状態です。これを「急性ストレス障害」長期化すれば、「心的外傷後ストレス障害」といいます。
こういう場合には、子ども達に次のように接してください。
●怖かったことや、悲しかった事をゆっくり聞いてあげてください。
「もう、大丈夫」
「お父さんやお母さんがしっかり守ってあげるからね」
「心配な事があったらなんでも言ってね」
「あなたはちっとも悪くないんだから」
「○○ができなくなっても恥ずかしくないんだよ」
これらのことばは何度繰り返してもかまいません。
●痛いところがあったらさすってあげましょう。
●できるだけお子さんを一人にしないであげてください。

こういった対応は、少なくとも2・3ヶ月から半年間、また必要に応じて、それ以降も絶えず繰り返しつづけてください。ふつうの時でもこの様な大人の態度は子育てに必要な望ましい態度です。

このリーフレットは中国四国小児心身症学会により先の芸予地震の際に配布されたものです。今回の災害にともなう心のケアのために学会の許可を得て配布しています。

お問合せ先
新潟大学小児科  〒951-8510 新潟市旭町通1番町
担当:田中 篤
参考文献:日本小児精神医学研究会 編 「災害時のメンタルヘルス」






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